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心(Mind)の辞書のうえでの重要な意味をみてみると、「(1)感情や考え、思い、記憶などが宿り、生じるところ。(2)人の内面から沸き起こる感情や心理」とでており、ウィキぺディア辞典においても「心は思い、認知、感情、意志、そして想像力の複合体として表われた知能と意識の断面を指す。これはすべての脳の認知過程を含む」と記述されている。また、観念(Idea)については「ある物事や現象に関する見解や考え、心理的に刺激が消えたあとにも意識のなかに残っている心象。哲学的には対象にたいする認識や意識の内容」というふうに記述されている。
このように心と観念の辞書による意味を調べてみると、かなり似ており、同じ言葉として認識されかねない。しかし少し細密に分析すると、心は「内面と心理の感情記憶」を意味し、観念は「見解や考えである価値の記憶」を意味しているのがわかる。このように記憶のなかの非常に小さな違いが心理において異なってはたらくのだ。したがって心と観念は同じ言葉として適用してはいけないのである。
既存の心理理論では心と観念を同一のものとして認識していたため心理において明確に究明することができなかった。男性と女性の心が異なってはたらくため感情を記憶するとき男性は感情を記憶できず、女性は感情を記憶するのだ。それで男性は「見解と価値」を基準とする観念の心をもち、女性は「内面と心理の感情」を基準にする感情の心をもっている。
心は意識の思いと感情の記憶をコントロールし、習慣をコントロールしている。また習慣というのは「今までの生涯において意識的行動や生活が同じパターンで繰り返されるうちに形成された無意識」であるため男性と女性の異なった記憶心理を活用し、男性と女性の事実と感情の記憶が異なっており、意識をとおして習慣を変化させることで心理障害を治療することができたのである。
男性の観念と女性の感情に分離することで男性と女性がなぜ異なった記憶心理をもつようになり、互いに異なった記憶心理が意識と無意識にどのような影響を及ぼすかを分析することができるようになった。それで男性と女性の心理障害を治療する方法が異なっていなければならないということも検証した。また男性の観念と女性の感情が男女関係のおいてどのようなはたらきをするのかを分析すれば人間関係で発生する現象を無理なく分析することができる。
男性は女性と同じような感情をもつというより観念をもっている。「男性は感情の心がない」と言ってしまえば、人々は納得できないと思われるかもしれないが、心理論が間違っていると言い切ってしまわないでもう一度考えてみてほしい。きっと男性と女性の心理を正確に知ることができ、意識と無意識がどのようにはたらくのか理解できるようになる。男性は感情の心がないという論理が間違っているわけではない。
心理障害を治療する相談を行なうとき、「男性は感情の心がない、観念の心がある」と言えば、大部分の人は非常に驚きつつ信じようとはしない。既存の心理理論を研究している学者や専門家は絶対にそうではないと反論する。感情の心と観念の心を同じように使用しているためどんな論文や著書にもない心理論にたいして抵抗感をもつのである。
心理論を研究しながらもっとも大変だった部分が男性の観念と女性の感情を分離することだった。はじめ研究するときは男性の観念と女性の感情とに分離することが間違っているという思いから、研究の対象において「観念と感情の分離」を除外したのだが、そうするによって認識心理、記憶心理、表現心理などの内容においてしっかりとした究明ができず、多くの試行錯誤に直面したりした。
「観念と感情の分離」を適用したあと、心理のはたらきをすべて検証し、心理障害の治療のための相談に適用しながら心理治療を難なく行なうことができた。
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