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私たちはよく傷の大きさについてよく話をします。それでは各自の傷の大きさはどのように決定するのでしょうか? 人間は誰でも皆意味と価値を追求して生きていこうとする熱望があります。私たちはそれをすなわち欲求と表現します。その成そうとする欲求の大きさに比例して傷の大きさが決定します。
それでまったく同じ事件であるにもかかわらず、ある人は傷が10ぐらいに感じられ、ある人は100ぐらいに感じられるようになるのです。つまり意味と価値にたいする欲求を10ぐらいでもっている人がおり、100ぐらいでもっている人がいるということになります。
そうであるとすると、安楽に生きていこうとする人たちはどうでしょうか? 安楽な状態においては傷は大きく生じることはないでしょうが、その裏側を見てみると、何かを成そうとする欲求もまた大きくないということになります。ここでお話する欲求というのは良いものでもあるし、悪いものでもあります。良い方向ではたらけば何かを成していきますし、幸福をつくり出すことができます。その反面、何かを成そうとする欲求が非常に強いわけですが、悪くはたらけばそれだけ傷が生じることもありえるということになります。
欲求が度が過ぎて過分な欲望をもつのであれば、傷が大きくなるというのを正確に知らなければなりません。たとえばSNS などを見ると、その人の傷がどれほどに大きいか見当をつけることができます。他人に見せようとすること自体が、もうすでにその人の欲求を見せる尺度になります。美味しいもの、良いもの、華やかなものなど美辞麗句が多いのであれば、それだけ反対に傷が存在しているということになります。
最近食堂に行くと、料理を食べるまえにまず写真を撮っている人たちをよく見かけます。出てきた料理を美味しく食べればいいのに、なぜあえて写真を撮ってからなのか? それはすなわち自分の傷の裏側の自己の欲求のせいなのです。自分の傷の大きさがどれだけ大きいのか知りたいのであれば、自分の欲求がどれほど大きいのか一度見当を立ててみればわかります。各自の追求する意味、価値が異なるため各自の傷の大きさは異なるしかありません。
ここでお話する傷は、女性の場合を指しています。そうすると男性の場合はどうでしょうか? 男性はストレスの抵抗力と関連があると思われたらいいのです。男性は価値追求を大変重要視するわけですが、この価値追求の欲求の分だけストレスにたいする抵抗力がないと見たらいいのです。
それで価値追求の欲求が強い人であればあるほど小さいストレスに耐えられないようになります。たとえば社会において何かを大きく成した男性であれば、その正反対の裏側に何が存在するのでしょうか? 少しでも自分に合わないものがあると、大きな問題を引き起しうるという意味なのです。
このように私たちは心理的な観点から眺めるとき正反対の心理がともに共存しているのを正確に知らなければなりません。目の前に見える華やかな面だけを見てはいけないということです。その華やかさの大きさほどの傷が存在しえるということ、その大きさほどのストレスを抵抗できるだけの力がないということを忘れてはいけません。本当に幸福でありたいという女性はその裏側に傷が多いのであり、価値追求の欲求が強い人はストレスに非常に敏感だというのを知るべきです。
意味と価値の追求の欲求によって傷の大きさとストレスの抵抗力の大きさが決定するということだけを正確に知っていれば、人間を見るとき正確に解釈することができるようになります。
たとえば価値追求の欲求が強い人が、日頃はいつも笑っていたとしても、ストレスの状況においていつでも態度が急変することがあるというのを知らなければなりません。自分自身を正確に把握していれば、そのような問題点を予防することができるようになります。
「ああ、自分にとってストレス状況が生じたら、問題が発生することもあり得るんだ」
知っているということだけでも、できればストレス状況を避けてストレスをつくらないようにすれば、問題が発生するのを未然に予防することができるのです。それゆえ誰よりもまず自分自身を一度正確に省みることが必要です。
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